

昔ながらの老舗ラーメン店に造詣が深く「ノスタルジックラーメン」と命名し研究を重ねる第一人者。さらに千葉県最大のラーメン情報サイト「千葉拉麺通信」を主宰、「千葉ラーメン食べ歩きの達人」として千葉のラーメン情報を長年に渡り発信し続けている。主な著作に「トーキョーノスタルジックラーメン」「ラーメンマップ千葉シリーズ」(幹書房)など多数。また、携帯サイト「ラーメンバンク」(ラーメンデータバンク)にてラーメニストとしてレビューやコラムを連載する他、月刊誌「SENSE」(センス)携帯サイト「読めるモ」(GMOモバイル)新聞「千葉日報」など様々なメディアで連載を抱えている。
2011.3.31 up
ラーメン 500円
明治43年、今からおよそ百年前に浅草に開業した「來々軒」は、我が国初のラーメン店としてラーメン史にその名を刻む歴史的名店である。その今は無き東京ラーメンの源流とも言うべき幻の店で修業を積み、その味を全国で唯一受け継ぐ人が進来軒のご主人宮葉進さん。鶏ガラと豚足を濁らせずに取ったスープに、生醤油がキリッと立つ澱みなき味わいが光る「ラーメン」は、來々軒で出されていたレシピのまま一切変えていないという。東京ラーメンの系譜をたどる上で避けては通れない貴重な一軒。この一杯を食べずしてラーメンを語るなかれ。
2011.3.24 up
半ちゃんらーめん 690円
学生の街、神田神保町の狭い路地に今日も出来る行列。
昭和41年のオープン以来途切れることのない、神保町の名物ともいえる光景だ。
ラーメンとチャーハンの両方が食べたいという客の声から生まれたのが、ラーメンと半チャーハンのセット「半ちゃんらーめん」。
ご主人の「さぶちゃん」こと木下三郎さんは御年72歳だが、今日も元気に厨房に立ちラーメンを作りチャーハンの鍋を振る。
甘いメンマが印象的なラーメンは意外にもオイリーで、醤油味の強いチャーハンも個性的な味わい。その味もさることながら、さぶちゃんに会いたくて僕はこの店に足を運ぶのだ。
2011.3.17 up
荻窪といえば「春木屋」。東京のラーメンを語る上で春木屋の一杯を外すわけにはいかないだろう。
戦後間もない昭和24年、駅前の闇市に固定式屋台として創業以来60年。
二代目ご主人の今村幸一さんが今も暖簾と味を守っている。しっかりとした食感を持つ縮れた自家製麺に、豚骨鶏ガラに煮干を加えた和風のスープ。これぞ懐かしの東京ラーメンという風情の一杯だが、時代や客の嗜好の変化を敏感に感じ取って、少しずつ分からないように味を進化させている。いつの時代も変わらぬ支持を受け続けているのには理由があるのだ。
2011.3.10 up
銀座2丁目に創業したのが昭和31年と、半世紀以上にわたり人気を博している東京ラーメンの代表格。看板メニューの「中華そば」は、中太で食感も良い食べ応えのある麺に、適度に油分をたくわえて醤油の味も強めのインパクトあるスープ、柔らかくしっとりと仕上げられたチャーシューに、四日かけてていねいに戻す乾燥メンマの組み合わせで、一度食べたら決して忘れることのない存在感を持つ。二代目ご主人の中野喜久雄さんの淀みない所作から生まれる一杯は、21世紀の今食べてもまったく古さを感じさせない力強さにあふれているのだ。
2011.3.3 up
ラーメン発祥の街、浅草の「すし屋通り」に昭和48年創業。かつてはあんみつ屋だったが今ではラーメン店として地元で愛されている。生まれも育ちも浅草というご主人の山田誠さんは、一見無骨な職人気質に見えながらも、お客さん一人一人に優しく声掛けをする気さくな人柄。名物の「純レバ丼」もぜひ食べて頂きたい逸品だが、常連さんなら「デラ」の符牒で注文する「DXラーメン」も必食の一杯。小さく刻んだチャーシューが丼の底にたっぷり入り、食べ進めていくうちに味がどんどん変わっていく楽しい一杯だ。
